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“大義”につく外交官との別れ

2010.11.22

今日は、台湾の外交官・朱文清氏の送別会があり、港区白金台の台湾の駐日経済文化代表処の代表公邸に夕方から行ってきた。

会場には、日本の大手新聞・通信・テレビなどの中国・台湾関係の記者たちが勢揃いした感があった。朱文清氏の人柄と手腕がいかに大きなものであったかが窺える光景だった。

1983年に最初に日本にやって来た朱氏は、その後、本国との間を行ったり来たりしながら、日本駐在は20年近くに及ぶ。在東京の外交官の間でも有名な存在だ。

会場では、私は旧知の元特派員たちと久しぶりに再会を果たすことができた。時間が経つのを忘れて、さまざまな記者と話し合えた。

私はこれまで、山本七平賞の受賞作となった「この命、義に捧ぐ―台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡」(集英社)をはじめ、数々の困難なノンフィクション作品で朱氏の多大な協力を得てきた。

朱氏がジャーナリストの間で人気がある秘密は、時に立場さえ越えて“大義”についてくれる点である。どの国の外交官も「利害だけで動く」人は多いが、複雑な日・台・中の関係の中で、朱氏の行動には、常に“大義”があった。

短期的な視点ではなく、いつもジャーナリスト側の視点を思いやり、その立場に立ち、そしてできるだけのことをしてくれる外交官。それが朱文清氏である。

朱氏の帰国によって、駐日代表処の戦力低下は否めないだろう。日本の生命線とも言える台湾と台湾海峡への日本国民の意識をどう高めていくか。代表処の役割は、これからますます重くなる。

会場に集まった日本の中国・台湾関係の記者たちを見ながら、日・台・中がこれからどう動いていくのか、その行く末に私は思いを馳せた。


カテゴリ: 国際