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暗澹たる「菅」「与謝野」発言

2011.01.28

今日の朝刊各紙は、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債格下げに踏み切ったことに対して、菅直人首相が「いま初めて聞いた。本会議から出てきたばかりで、ちょっとそういうことに疎いので、改めてにさせてほしい」と語ったことを一斉に論評している。

財務大臣までやった政治家が「この問題は疎いので……」と言ってのけたことは確かに驚きだが、民主党の政治家のレベルの低さを知らされるのは今に始まったことではない。

昨年5月、当時の鳩山由紀夫首相は普天間基地問題の渦中、記者団に「海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは(これまで)思っていなかった。学べば学ぶほど海兵隊が抑止力を維持していることが分かった」と述べて国民を唖然とさせた。

国民の生命・財産、そして領土を守るべき国家の最高責任者が、沖縄での在日米軍の抑止力について「知らなかった」ことを吐露したのだから、国民が目を剝いたのも当然である。おそらく鳩山さんも、菅さんも、国家の領袖とは「何のために存在しているのか」という根本問題を意識しないまま、その地位に就いているレベルなのだろう。

しかし、「この問題は疎い」と語った菅首相より、私が驚いたのは、その夜のBSフジの番組に出演した与謝野馨経済財政担当大臣が、「格下げは増税を早くやりなさいという催促だ」と言ってのけたことである。

これまた唖然、茫然である。S&P社が国債の格付けを下げた理由は、発表されている通り、「民主党政権には債務問題に対する一貫した戦略が欠けており、大規模な財政再建策がとられない限り、日本の財政赤字は今後も悪化していく」ことにある。つまり、民主党政権に財政再建策が存在しないことへの痛烈な非難でもあるのだ。

民主党の大きな支持基盤のひとつに「連合」がある。労働組合だ。彼らは言うまでもなく雇用確保と賃下げに反対する巨大圧力であり、そのために民主党政権には“小さな政府”をつくることは不可能で、行財政改革への道を突き進めない「致命的欠陥」が存在する。

S&P社が「日本の財政赤字は今後も悪化していく」と指摘する理由は、まさにその根本姿勢を見てのことだ。98年当時の橋本龍太郎首相が「火だるまとなって行財政改革をおこなう」といい、さらには小泉純一郎首相が「赤字国債の新規発行額は絶対に30兆円を超えさせない」と宣言した時代は、少なくとも、日本政府が財政再建への意欲と基本姿勢を持っていることを国際社会は認識していたことになる。

だが、民主党政権にはその姿勢は見えず、歳出が抑えられる気配もなく史上最高額の予算を組み、さらに消費税増税への道を突き進もうとしているのである。格付け会社はそこをきちんと“判定”しただけのことである。

与謝野大臣の詭弁である「増税への催促」発言は、まことにデタラメなものというほかない。今後、別の格付け会社であるムーディーズ社などへも格下げの動きは広がっていくだろう。ますます日本の信用は地に墜ちていく。

いよいよ沈没のスピードを日本は速めているのである。一刻も早い解散・総選挙が待たれる。日本が完全に「沈没」してからでは、もう遅いのである。

カテゴリ: 政治, 経済