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小池都知事は「税金“掴み取り”時代」に終止符を打てるのか

2016.09.30

国会、そして都議会も開会し、いよいよ政治の季節がスタートした。国会では、早くも「年明け解散」の憶測が流れ、与野党の攻防が本格化している。しかし、なんといっても、世間の注目は、小池百合子東京都知事だろう。

一昨日(9月28日)、都知事就任後初の都議会の本会議で、所信表明演説をおこない、豊洲問題について「都政は都民の信頼を失ったと言わざるを得ない。誰が、いつ、どこで、何を決めて隠したのか、責任の所在を明らかにしていく」と語り、“旧勢力”への事実上の宣戦布告をやってのけた。

小池氏は、さらに「なれ合いや根まわしでコトを丸く収めるのではなく、都民の前で決定過程を詳(つまび)らかにする。議論をぶつけ合うのが、新しい姿だ」と述べ、都議会との真剣勝負も宣言した。

私は、「やっとこういう時代が来たか」と、東京都の納税者の一人として思う。全国で唯一、地方交付税の分配を受けない富裕自治体・東京。2億5千万人の人口を抱えるインドネシアと同規模の「13兆円」の予算を有する東京都では、当初の計画からいくら金額が膨張しようが、「すべてOK」という納税者からは信じられないような感覚が都庁全体に蔓延(まんえん)していた。

いわば業者による税金の“掴(つか)み取り”である。豊洲市場にかけた異常な予算には、盛り土のない空洞問題よりも、都民の多くはそちらの方に溜息をついている。

豊洲市場の主要3施設の落札率は「99・9%」だったという報道に接して怒りを覚えない納税者はいるだろうか。平成25年11月に行われた1回目の入札時の予定価格は、3棟で合計約628億円だったが、応札がなく不調に終わり、12月におこなわれた再入札では、一挙に1035億円まで膨らんだという。

土壌汚染対策費も当初の約1・5倍にあたる858億円に膨張するなど、最終的な総事業費は5884億円に及ぶとされる豊洲市場。まさに「税金“掴み取り”」の集積とも言える様相を呈している。

東京五輪の予算の膨張ぶりもまた、溜息が出るばかりだ。コンパクトな大会が売り物だったはずの東京五輪の開催費の総額が、いつの間にか、招致段階の7340億円から4倍以上の「3兆円」にハネ上がる見込みというのである。

これは、東京都の都政改革本部の会議が試算したものだが、果たして、そんな膨張を納税者の誰が許すのだろうか。

湯水のごとく税金を使うのではなく、質素で、それでいて整然とした日本らしいオリンピックにして欲しいというのは、都民だけでなく国民全体の思いだろう。関連施設や競技会場の建設にあたって、業者による落札率が100%近くになるような事態は、絶対に許してはならない。

小池都知事は一体、誰と、そして何に対して戦いを挑むのだろうか。それは、富裕自治体として、ほとんどチェックもなかった「税金“掴み取り”体質」である。

長年、業者と飲食を共にし、さまざまな恩恵を受けながら、「都議―業者―都庁職員」という納税者不在のトライアングルは維持されてきた。この長年の悪弊、言ってみれば、窺い知ることができなかったブラックボックスを打破できるかどうか。小池氏の手腕は、そこにかかっている。

2020年の東京五輪後、日本は政治の大動乱期を迎える。仮に、小池氏が東京都の膿(うみ)を出し切り、数千億円、いや、それ以上の税金を都民のもとに取り戻すことができるなら、小池氏は、‟ポスト安倍”の筆頭に躍り出るだろう。

「維新」との連携で、小池新党は、東京五輪後の政界のイニシアティブをとることができる可能性がある。石原慎太郎氏が80歳になってから都知事を辞任し、「総理への道」を夢見て17年ぶりに衆議院議員に復帰したように、小池氏の最終目標も、当然、「総理の座」にある。

税金にたかる“トライアングル”の元凶を炙(あぶ)り出し、納税者の負託に応えて欲しいと心から願う。

カテゴリ: 政治

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