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日本を覆う「新聞という病」

2019.05.27

「本当に安倍さんの招待ではなかったのですか?」「はあ?」-ある新聞社から本日、私はそんな電話取材を受けた。

聞いてみると、昨日から両国国技館で金美齢さん、櫻井よしこさん、富家孝さん、そして私の4人がいた西方のマス席にトランプ大統領が退場する際、近づいてきて、私たちが握手したことがネットで騒ぎになっているらしい。

なんと、「安倍首相があらかじめ招待していたものだ」などというのである。まさに「はあ?」である。

産経新聞がトランプ氏の大相撲観戦の予定をスクープしたのは、4月12日朝刊だった。記事を見た私は、即座にコミッションドクターとしてボクシング界やプロレス界といった格闘技界、あるいは自身が慈恵医大の相撲部だったこともあり、大相撲界にも広い人脈を持つ旧知の富家孝医師にすぐ連絡し、マス席を確保してもらった。

さすがに普段より値段が高く、かなりの金額だった。私は富家氏と相談し、いつもお世話になっている金美齢さん、櫻井よしこさんのお二人をご招待することにしたのだ。

マス席は西方だったが、通路のすぐ横だった。それはトランプ氏らが出入りする通路。朝乃山関への表彰が終わって退場する時、思わず、4人が「Mr.President!」と声をかけるとトランプ氏がニコニコしながら近づいてきて、金美齢さんと握手をしてくれた。

私も手を出すと、大きな手でぐっと握ってきた。カサカサしていて、アスリートのような手だった。私は、野球選手の手のようだと思ったが、考えたらトランプ氏はゴルフの腕前がシングルなので、それはゴルフ選手の手だったのだろう。私のあと櫻井さんも握手したが、富家氏だけがしそびれてしまった。

するとそのシーンがテレビで生中継されており、「安倍首相が国民の税金を使って招待した」などというデマがネットで流されたのである。しかし、今日、新聞社から取材を受けて、「ああ、こうやってデマは“拡散”されていくのか」と思った。いや、その新聞社は取材を入れてくるだけ、まだマシなのかもしれない。

しかし、今朝の朝日新聞の天声人語も、毎日新聞の以下の記事もひどかった。
https://mainichi.jp/articles/20190526/k00/00m/030/116000c

要するに彼らは日米の蜜月にどうしてもケチをつけたいのである。だが、彼らは「もし中国に先にトランプ氏が搦(から)めとられていたら…」というのを想像したことがあるだろうか。

この「安倍―トランプ」の関係が、もし「習近平―トランプ」だったら、どうなるのかということである。日米の強固な同盟関係に中国は歯ぎしりしている。米中貿易戦争まで発展している現状と、日本と米国との関係のあまりの「差」に地団駄を踏んでいるのである。

中国が、仮に日米関係に楔(くさび)を打ち込むことができれば、「その時」から尖閣をはじめ、日本の危機は始まる。そのことがわかっている国民はトランプ氏を大歓迎し、天皇皇后両陛下も温かく出迎えた。

逆に明らかに中国サイドに立ってきた日本の主要なマスコミは、いちいち皮肉に満ちた否定的な報道を展開している。

覇権国家・中国の利益を願い、中国に「愛(う)いヤツ」と頭を撫でられ、ひたすら彼(か)の国の国益に叶う記事を書きつづける日本の新聞。そんな日本の新聞はネットの発展と共に、国民に呆れられ、窘(たしな)められ、部数を激減させてきた。

私は今週、『新聞という病』を産経新聞出版から上梓する。
https://www.amazon.co.jp//dp/4819113674

国民の思いや利益に相反する日本の一部新聞が、果たして「生き残ること」ができるのか。是非、国民には考えて欲しいと思う。

カテゴリ: マスコミ, 政治

雑誌の衰退は何を意味するのか

2019.05.21

雑誌の衰退が目を覆うばかりだ。このほど独自入手したABC公査の最新資料を見て、私は言葉を失っている。まず、以下の数字をご覧いただきたい。

 <雑誌ABC公査部数推移>
2000下期→2008下期→2018下期
【文藝春秋】
455,899 → 418,158 → 212,269
【週刊文春】
630,495 → 519,074 → 313,833
【週刊新潮】
506,786 → 446,688 → 213,879
【週刊現代】
643,731 → 249,931 → 213,547
【週刊ポスト】
657,761 → 297,120 → 195,704
【週刊朝日】
309,719 → 174,902 → 72,683
【サンデー毎日】
108,383 → 68,832 → 34,953

「総合誌の王」として長く君臨した文藝春秋本誌は、45万部からついに21万部へと半減以下となった。この10年で一直線に部数が下落したことがわかる。平均部数が20万部台を割り、10万部台に転落するのも時間の問題だろう。

週刊誌の部数もまた目もあてられない。週刊現代と週刊ポストは3分の1以下の20万部前後に低迷している。週刊文春も半分以下、週刊新潮も6割減という惨状だ。

インターネット時代への対応ができなかったことを如実に物語る数字といえる。ほんの2年前、“文春砲”という言葉を生み出し、社会現象まで巻き起こした週刊文春も20万部台への転落を目前にしている。

私自身が長くこの業界にいたので言葉もない。もともと「雑誌はスキャンダリズムでは長つづきしない」というのが私の持論だったので、そのことが残念ながら当たってしまった気がする。

インターネット時代には「この雑誌を手にとらなければ、この情報と論評と視点は決して手に入らない」という編集をしなければ、読者はわざわざ雑誌を買ってくれない。しかし、そのためには、編集者自身に「見識」が必要だ。

だが、編集者がその感覚を磨き、切磋琢磨する努力を怠り、いつまでも“心情左翼”の「団塊の世代」をターゲットにした編集方針から脱却できなかったことが部数低落に直結している。

「権力の監視」などと自己陶酔しながら、実は世の中にある、多くの権力(圧力団体)に尻尾を巻き、自分たちに文句が来ない都合のいい「権力」にだけ、意図的にケチをつけるような編集方針が「そっぽを向かれた」とも言える。

インターネットという媒体は、読者の目をますます肥えさせている。今の日本は、一般の読者のほうが編集者よりずっと広い視野を持っている。研鑽と努力を忘れたメディアは、いずれ滅び去る運命にあるのかもしれない。

80年代から90年代の雑誌全盛時代が懐かしい。週刊文春の名物編集長だった花田紀凱氏と私との対談本(『週刊文春と週刊新潮―闘うメディアの全内幕』PHP新書)で語り合った懸念が、残念ながら「現実のもの」となってしまったのである。
https://www.amazon.co.jp/dp/4569837115/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_Gb44CbFJ9JA46

編集者には、もう一度、自分の足元を見つめ直し、リアリストとなって魅力ある雑誌づくりに励んで欲しい。世の中に問いかけるべきネタは、数多くある。そういう努力を怠らない編集者を私は心から応援したい。

カテゴリ: マスコミ

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