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未だ「第1波の教訓」も生かせない日本

2020.08.06

8月5日、日本政府の政策大転換が実行に移された。この日から、146の国と地域の外国人入国を拒否していた日本が、わが国で在留資格を持っているビジネスマンや留学生が出国前にPCR検査をし、さらに日本でも入国の際にPCR検査を受けることを条件に「入国が認められる」ようになったのだ。

あれほど一人の感染者の「実効再生産数」を重んじて警鐘を鳴らし、これが1・0以下ならどうだ、1・8以上ならどうだ、などと神経質に議論を交わしていたことを忘れたかのように「門戸を開放」したのである。

その問題点を『NEWSポストセブン』に詳しく書いたので読んでいただきたい。
https://www.news-postseven.com/archives/20200806_1584182.html?DETAIL

中国湖北省・武漢で新型コロナウイルスが感染爆発し、今年1月23日、人口1100万人を超える武漢は都市封鎖に追い込まれた。だが安倍政権はこれを甘く見て、1月のひと月で史上最高の92万人という中国人訪日客を迎え入れた。

インバウンド収入に目が眩んだ安倍政権は、感染国、すなわち“レッドゾーン”からの流入を「まずストップする」という基本に背を向け、易々と悪魔のウイルスの日本侵略を許したのだ。そして、東京五輪も足枷になり、欧州からの入国禁止という判断も決定的に遅れて、恐ろしいまでの経済的打撃を負ったのである。

いま懸念されるのは、中小企業が倒産を余儀なくされる秋以降の“小崩壊”と、来春以降は大企業も破綻していく“大崩壊”の二段階での悲劇と言われる。私は、第1波での失敗の結果、政府も少しは「何かを学んだ」はずだと思っていた。

警鐘を鳴らすため、私は6月末、コロナの謎と中国の隠蔽の実態、日本のお粗末な対策の有様を告発した『疫病2020』(産経新聞出版)を上梓した。発売1か月で8万部を突破し、多くの読者が情けない日本の有様に危機感と怒りを共有してくれている。

だが、8月5日、在留資格のある外国人に門戸を開く条件を見て、私は仰天した。出国前72時間以内のPCR検査と、入国時の同検査、そして14 日間の自宅か宿泊施設での待機、空港からの移動手段の確保などをそれぞれ謳っているものの、すべて「要請」であり、あくまで入国外国人の「良心」に期待するものなのである。

驚くべきことに入国する外国人は自ら2週間の滞在場所や、移動するための公共交通機関以外の交通手段も「独自に」確保しなければならない。買い物などで出歩くのも自由で、中にはお酒を飲みに外出する人たちも出てくるだろう。要請という名の「無責任」が日本方式なのだ。

では、7月末時点で「110日間感染者ゼロ」を続け、「累計感染者474人、死者7人」の防疫成功国・台湾はどうだろうか。台湾ではPCR検査をして入国後、政府指定の宿泊施設で14日間にわたって「居家検疫」が科せられる。

これは、外出は不可で検温など自らの健康状態を毎日報告し、それを怠ったり、携帯電話がオフになっていれば、ただちに警官がやってくるシステムだ。食事と掃除のサービスを宿泊施設が提供するため「外出はできない」のである。

そもそも空港からその宿泊施設に行く手段も、政府による「防疫タクシー」か「防疫バス」を利用しなければならない。つまり外国からの入国者は一般の台湾人との接触が2週間にわたって完全に禁止される方式なのだ。そしてこれらに違反すれば、日本円で最高360万円という罰金が科せられることもある。

ここまで徹底すれば、入国する外国人がいても安心できるだろう。しかし、隔離ではなく要請、かつ放任の日本方式では、今から「必ず新たな蔓延を生む」と指摘されているのも無理はない。

第1波の失敗を経ても、未だに国民の命を守る術を知らない日本。今後、なし崩し的に進む「入国緩和」のさきがけとなるだろう8月5日の「在留資格者たちの入国許可」を見て、私は暗澹となった。

同じ日、台湾はビジネス客受け入れ対象国から「日本を除外する」ことを決定した。連日1000人を超える新規感染者が出ている日本を新型コロナのレッドゾーンと見なしたのである。さすが台湾は「国民の命を守る」ための判断が厳しい。

“GO TO トラベル”でも、一貫した指針と方策がなく、右往左往する安倍政権。4月~6月のGDP四半期速報値が出たら、国民は驚愕するだろう。国民の命より中国のインバウンドが大事だった政府は、これからも手痛いシッペ返しを受け続ける。

カテゴリ: 中国, 政治

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