門田隆将オフィシャルサイト | kadotaryusho.com

  • 最新情報
  • プロフィール
  • 著作リスト
  • 講演のご依頼
  • ブログ
(C) KADOTA RYUSHO. ALL RIGHTS RESERVED.
BLOG | KADOTARYUSHO.COM

ブログ

松井よ、日本に帰って来い

2012.07.26

レイズの松井秀喜が戦力外通告を受けた。膝(ひざ)にプロ野球の選手としては致命的な古傷を持つ松井が、いよいよ大リーグでの選手生命が危うくなった。大選手といえども、年齢と共に誰もが通る「道」である。

私は、「松井よ、早く日本に帰って来い」と願う一人である。松井はメジャーを去ることを恥だと思う必要はない。むしろ故郷に錦を飾る意識で“凱旋”すべきなのだ。指名打者制のあるパ・リーグで、私は松井の勇姿を是非、観てみたいと思う。

私が思い出すのは、ドジャースをはじめ各球団で活躍した大スター、レジ―・スミスが日本にやって来た時(1983年)である。今の松井と同じ38歳だったレジー・スミスが、巨人の4番になった時、「こんな大スターまで日本に来るのか」と、仰天したものである。

メジャーで300本以上のホームランを打っていたレジー・スミスは、紳士的でまじめな姿勢もあって、ファンから愛され、日本でも存在感を示した。

今の松井は、あの時のレジー・スミスと似ている。もちろん二人とも全盛時の力はない。だが、野球に対する真摯な姿勢と、メジャーで名声を獲得した実績において明らかに立場が似ている。

名門・ヤンキースの4番としてファンを魅了した松井は、日本に多くの財産を持ち帰ってくれるはずだ。日本のファンは、松井の日本復帰を心待ちにしているのである。

メジャーへの未練を断ち切って、日本球界への復帰を果たして欲しい。自らの著書のタイトルでもある「不動心」によって、松井の決断を期待したい。

さて、日本列島は猛暑に見舞われているが、いよいよロンドン五輪も始まった。昨夜(今朝)のなでしこジャパンの試合は、昨年のワールド・カップ(W杯)を彷彿させる素晴らしい戦いぶりだった。

私は、カナダを2対1で破った昨夜の試合を観て、なでしこの戦力は、W杯の時より明らかにアップしているように感じた。最大のものは、大儀見優季(旧姓・永里)の成長だ。結婚して大儀見姓となった彼女は、ピッチでの自信と技術が明らかに昨年とは異なっている。

W杯では全試合に出場したものの得点が1点しかとれず、テクニックの面で疑問符がついたが、ドイツのプロリーグでの経験が積み重なり、急速に自信とテクニック、そして存在感を増したように見えた。

この大儀見の成長が加わり、なでしこジャパンは、明らかに世界のトップ・フォーの一角を占めるようになったと思う。昨夜の戦いぶりに、メダルの期待がいやが上にも高まっている。

今回のオリンピックには、ほかにも期待される種目が目白押しだ。私にとっては、しばらく締切に追われながら夜中のスポーツ中継に時間をとられる日々が続きそうだ。

カテゴリ: サッカー, 野球

報われない努力があるとすれば……

2011.07.18

「報われない努力があるとしたら、それはまだ努力とは言えない」。その時、私はこの言葉を思い出した。世界のホームラン王・王貞治氏の言葉である。

女子サッカーW杯決勝、日本-アメリカ戦。1対2でいよいよ延長後半も終了するという直前、宮間あやのコーナーキックから沢穂希が右足で同点ゴールを決めた時である。ゴール前の集団の中から、沢がするするっと相手守備の前へ割り込むように走り、ジャンプしながら宮間の絶妙のキックに右足をあわせ、アメリカのゴールをこじあけたのだ。

長身選手が並ぶアメリカに対して、いくら高いボールを上げても、ヘディングの競り合いで日本が勝つことはできない。

平均身長163センチに過ぎない日本が180センチ以上の選手たちと高さで競っても無理なことはわかっている。だが、前に出ていけばボールには触れられる。タイミングとボールコントロール次第で、得点が挙げられる可能性が出てくる。

「いったいどのくらいこのプレーの練習をしたんだろう」。私は、沢がゴールを決めた瞬間、そう思った。そして冒頭の王貞治氏の言葉を思い出したのである。それは、追い詰められた日本の奇跡のプレーだった。

だが、実際に決められるかどうかは、それを裏付ける猛烈な練習と努力があって、初めて可能となる。私はこの時、久しぶりにスポーツというものが持つ感動に浸っていた。PK戦で日本が実際に優勝を勝ち取った時、それが「当然」であるかのような錯覚に捉われていたほどである。

実は、私は試合が始まって間もなく、「この試合は5、6点の差がつくのではないか」と思った。もちろん、アメリカの勝利である。

序盤からアメリカの猛攻がつづき、まるで「大学生と中学生が試合をしているようなものだ」と私は感じた。それほど両チームの間には差があった。体格、スピード、パワー、いずれもアメリカが数段上で、怒涛のごとく押し寄せるヤンキー娘たちの分厚く、迫力ある攻撃に日本の勝利など「あり得ない」と思ったのは、私だけではあるまい。

しかし、サッカーはおもしろい。次々と襲ってきたアメリカのシュートがポールに嫌われ、GK海堀あゆみの好セーブもあって、得点を許さない。こうなると、実力が上回る側には焦りが生じる。

後半についにアメリカに先制点を許しても、ジャパンには、気負いも焦りも見えなかった。同点に追いつき、延長戦に入った時、「ひょっとしたら」という思いがやっと私に出てきた。

スポーツには、何かがついているとしか思えないような奇跡が時にして起こることがある。これまで数々の番狂わせがスポーツの世界では演じられてきた。大震災で世界中から同情の声を寄せられている日本に「何か」がついていたとしても不思議はない。

それを現実のものにしたのが、あの宮間-沢の名コンビが演じた必殺のプレーだった。奇跡、番狂わせ、執念……さまざまな言葉でこの勝利は語られていくだろうが、私には、「報われない努力があるとしたら、それはまだ努力とは言えない」という言葉が浮かんだのである。

15歳で初めて代表に選ばれて18年目。人生の半分以上を代表チームで過ごしてきた沢の極限の努力は、やはり土壇場で「報われた」のである。

カテゴリ: サッカー

栄冠をもたらした「長友」の驚異的スタミナ

2011.01.30

日本中が昨夜のアジアカップ優勝に湧いた。夜中、私も締切に追われながら、サッカーの決勝戦「日本vs豪州」に目を吸い寄せられた。

これまでのジャパンには見られなかった“得点力”を引っさげ、苦戦しながらも、決勝まで進出してきた日本。絶体絶命のピンチをスーパーセーブを連発して救ったGK川島永嗣をはじめ、一段と成長した選手たちの姿を見せてもらった。

延長戦の末の決勝点、左サイドバック長友佑都がフリーになっていたゴール前の李忠成に上げたセンタリングには、日本中が「あっ」と声を挙げたに違いない。

あれほどの絶妙なセンタリングは、めったに見えるものではない。試合がどれだけ長引こうと、まったく衰えを知らない長友の驚異的なスタミナとスピードが生んだ“歴史的な”センタリングだった。

相手ディフェンダーをスピードで振り切り、しかも正確なセンタリングを長友が上げたあの瞬間、往年の名選手・杉山隆一の姿が二重映しになったのは私だけだろうか。

世界最速と謳われたかつての左ウィング・杉山のプレーは、絶対的なFW釜本邦茂との名コンビで、ついにはメキシコ五輪での銅メダルという快挙をたぐり寄せた。だが、今回の長友のプレーは、その杉山にも引けをとらない迫力と価値があったと言える。

スピードと正確さを生かしたプレーは、日本を牽引する本田圭祐も同じだが、いずれも、とてつもないスタミナが求められる。日頃の精進がなければ、とてもこのスタミナは維持できない。その意味で、この栄冠は選手たちの努力によってのみ「可能だった」ものと言える。

長く日本の欠点と言われつづけた決定力不足を、ザック・ジャパンは短期間で見事に克服した。ディフェンスでは「これからの課題」がいくつか見つかったものの、このスピードとスタミナを基本とするジャパンの攻撃力は、これから世界の脅威となっていくだろう。

指導者が変われば、ここまで変わるのか、というのが現在のザック・ジャパンである。致命的な欠点を克服しつつあるジャパンには、“何か”を予感させる雰囲気が漂い始めている。

いずれにせよ、サッカーファンからソッポを向かれ、サッカー雑誌やTV視聴率も低迷を続けた岡田ジャパンの悪夢を、サッカー界が払拭しつつあるのは間違いない。

カテゴリ: サッカー

日本サッカー“変貌”への予感

2010.10.13

ザッケローニ監督率いるジャパンの試合を2試合見せてもらった。対アルゼンチン戦(1-0)、対韓国戦(0-0)である。

サッカーファンからソッポを向かれ、国立競技場でもジャパンの試合に2万人の観客しか集まらず、サッカー雑誌は売れず、テレビの視聴率もガタ落ちになった岡田ジャパン時代は、サッカー界にとって“悪夢の時代”だった。

チームもバラバラで、岡田監督自身がW杯直前に「監督」の座を投げ出す寸前までいったのは、ほんの今年5月のことだ。幸いに選手たちが自分たちで結束し、土壇場で信じられないような力強さを見せて決勝トーナメントに進出(ベスト16)した。

だが、今回のザックジャパンは、岡田時代とはチームの雰囲気がまるで違う。明るいのである。勝つことに対してただひたすら突き進む――そういうわかりやすいチームに変貌していた。あのW杯の最後に見せた選手たちの結束力が、ザッケローニ監督によって、見事に再構築されていたのだ。

韓国戦では、ペナルティ・エリアでハンドの反則をとらないという誤審のために勝利こそ逃したものの、このチームはこれからとてつもない力を発揮する可能性を見せてくれた。本田圭祐、松井大輔、長友佑都、長谷部誠……等々、過去のジャパンのスターたちの実力を遥かに凌ぐ逸材が揃っている。

これで次第にサッカー熱は復活するだろう。どのスポーツもそうだが、ファンの熱とアト押しこそがそのスポーツの「レベルをアップさせる」最大の要素となる。

悪夢の岡田時代が終わったことを実感したザックジャパンの鮮烈デビューだった。

カテゴリ: サッカー

問われるNHKの見識

2010.06.29

今、ワールドカップ決勝トーナメント・日本vsパラグアイの前半が終わった。0対0。予想通り、固いディフェンスを誇る両チームだけに1点勝負となった。

執念と天運のあるチームが勝つだろう。いずれにせよ明日の報道は、この試合一色に違いない。そこで、ここでは大相撲のことを書いてみたい。

今日はTBSの報道番組「Nスタ」のコメンテーターとして出演していたが、大相撲の野球賭博に関する調査委員会の処分を聞いて驚いた。親方衆の「謹慎」処分の甘さは絶句ものだ。名古屋場所で謹慎の親方衆が宿舎や稽古の土俵にやってくるのは「自由」なのだそうだ。

要は、本場所の会場に行きさえしなければ、OKだという。調査委員会とは言いながら、メンバーはほとんど身内の理事で、申し訳程度に外部から委員を招いたに過ぎない。そんな委員会が弾き出した大甘の処分によって名古屋場所は開催されることになったのだ。

そして、その発表の記者会見に臨んだ武蔵川理事長の態度。「おい、そこ。もう(会見を)しないぞ!」とカメラマンを叱りつける態度に、国民は唖然としたに違いない。

その態度には、反省のかけらもない。財団法人・日本相撲協会の理事長が、野球賭博という大スキャンダルに対する調査委員会の結果を発表する時に、しかも、自ら謹慎処分を受けているというのに、報道陣に「おい!」である。

5月下旬にこのスキャンダルを週刊新潮が報じた際、琴光喜はもちろん親方衆も「完全否定」を貫いた。そして、やって来たことと言えば、雑誌メディアの取材拒否である。そんな異常な状態が1か月も続き、ついに日本雑誌協会は相撲協会に抗議書を出している。

つまり、武蔵川理事長をはじめ協会幹部は「報道されて事実が明るみになり、仕方なく対応している」だけなのである。

昭和40年代、暴力団との関係を途絶させるためにプロ野球界も芸能界も七転八倒した。黒い霧事件では、才能のある選手たちが球界を去っていった。

砂かぶり席が暴力団に流れていたスキャンダルを追いかけるように明るみに出た今回の野球賭博事件。親方衆の関与も次々明らかになる中で、NHKが大相撲を放映したら、今度は国民がNHKを許さないだろう。

40年前、暴力団との関係が明るみに出たあの美空ひばりを紅白歌合戦から締めだしたのは、まさにNHKだった。その毅然とした姿勢が、芸能界の暴力団汚染をストップさせる大きな要因となった。

休場力士と謹慎親方だらけの暴力団汚染の土俵を放映することは、公共放送として決して許されない。そもそも泉下の美空ひばりが「なぜ私だけが?」と怒るに違いない。“なれあい”と“なし崩し”のケジメなき決着を国民は許してはならないのだ。

カテゴリ: サッカー, 相撲

どん底を見た「強さ」

2010.06.25

大方の予想を覆して、サッカーワールドカップの日本代表が決勝トーナメントへ進出した。本田や遠藤、松井、阿部、闘莉王、中沢らの必死のプレーに胸を熱くした。

しかし、岡田監督への礼賛が次々と湧き起こっているのには違和感を覚える。チームを崩壊寸前まで追い込み、「辞任は冗談」発言でファンはおろか、選手たちをも絶句させたのは、わずか1か月前である。

国民を失望させつづけた岡田監督によって、ファンが「誰も期待しない」というところまで追い込まれた日本代表の選手たち。そこから「なにくそ」と立ち上がったのは選手たち自身であり、岡田監督の功績でも何でもない。

Twitterや2チャンネルでは、「みんなで謝ろう!」「罵倒してすいませんでした。逆境のリーダーとして付いていきます」などと、例によってお詫びメッセージが殺到しているという。

チームがバラバラになって以降、闘莉王、中沢らベテランがどん底から這い上がるべく必死の努力を続けたさまが、今大会の試合ぶりからもよくわかる。

また、通訳もトレーナーも連れず、武者修行によって自らの肉体と精神を鍛え上げてきた本田圭祐のような選手が脚光を浴びるのは素晴らしい、と思う。スポーツを目指す子供たちに大きな勇気を与えるだろう。

日本代表が活躍できているのは、あの“どん底”を知ったからこそ、と改めて思う。韓国に0対2で敗れ、「辞任は冗談」発言でチームを崩壊せしめた指揮官。そして、それからわずか1か月で、屈辱をバネにチームをまとめ上げたベテランたち。

最後にはチームが崩壊してしまったフランスと、それはあまりに対極の現象だった。この稀有な復活劇を成し遂げた闘莉王、中沢らベテランたちに、私は大いに拍手を送りたい。

カテゴリ: サッカー, 随感

いよいよ「真価」が問われる

2010.06.14

出張先の鹿児島でサッカーの日本vsカメルーン戦をテレビ観戦している。岡田監督への反発からチームがまとまり、開き直った日本が1対0でカメルーンを破った。

フィジカルな強さを発揮するカメルーンに闘志を剝き出しにしてぶつかっていく日本選手たち。しばらく勝ち星のなかった日本が、執念で勝利をもぎとった。

「(監督を)投げ出すことは絶対にない」「(進退伺いは)冗談だった」。先月25日、韓国戦に惨敗後、そう言って日本中のサッカーファンを絶句させた岡田監督が、この勝利に最も胸を撫で下ろしたことだろう。

一昨日の当ブログで「日本に失望以外の何がもたらされるだろうか」と書いたが、チームの団結があの岡田監督の“無責任発言”以来、逆に高まってきたようだ。土壇場まで追い詰められた逆境でこそ、チームワークが培われたのだろうか。

「いい準備をしてきた。それに神様がご褒美をくれたということだろう」と試合後、本田圭佑は語ったが、オランダやロシアで武者修行をつづける男らしいコメントだった。そのオランダとの対決で、いよいよ「本田の真価が問われる」わけである。

さて、ここ鹿児島で、今日は85歳の零戦の元パイロットにお会いした。尽きることのない元パイロットのお話は、夕食を挟んで8時間もつづいた。

話の濃さもさることながら、次々と具体的なエピソードが飛び出す元パイロットのお元気さに舌を巻いた。太平洋戦争の元戦士たちの貴重な証言は、いずれご紹介できると思う。

カテゴリ: サッカー, 歴史

「W杯開幕」にもかかわらず……

2010.06.12

ワールドカップが開幕したにもかかわらず、日本はどうにも盛り上がっていない。岡田武史監督のやって来たことへの不満がサッカーファンに重く、深く沈澱し、4年に1回のお祭りであるにもかかわらず、心から日本を応援できないのである。

コトここに至って、本田圭佑を急造のワン・トップにして直前の練習試合に臨んだ岡田監督。これに絶句したファンは少なくないだろう。

今から12年前のフランスW杯で、岡田監督はチームの精神的支柱でもあったFW三浦カズを最終段階で落選させてプライドをズタズタにした。その上で、城彰二のワントップに固執して「惨敗した」ことが昨日のことのように思い出される。

あの時、カズがいなくなった時点で、呂比須ワグナーをFWの柱に据えるのかと思ったら、岡田監督は城のワントップに固執し、惨めな敗北を喫するのである。

問題なのは、本田の急造FWが成功するかしないか、ではない。コトここに至って、FWという最も「点を取る」役割を背負わされた選手がいまだに確定せず、絶対的な得点パターンのフォーメーションがつくり上げられていないことにある。

こんな状態でW杯に臨まなければならない日本チームの“不幸”の責任は、すべて、早稲田の後輩であり、古河電工の後輩である岡田監督を代表監督に押し上げた川淵三郎・元日本サッカー協会会長にある。今回のW杯で、日本代表に“失望”以外の何がもたらされるだろうか。

一方、以下は野球の話である。全日本大学野球選手権がいよいよ大詰めの準決勝を迎え、本日、東海大学の菅野智之投手が格の違いを見せつけ、慶応大学を一蹴した。

この東海大学(首都大学)と慶応大学(東京六大学)の激突は注目された。しかし、菅野は慶応打線につけ入るスキを与えず、17奪三振、4安打完封で慶応を切って取った。

戦前の予想通りの結果と言える。食らいつくバッティングを身上とする慶応の粘りの打撃もまったく150キロを超す菅野のキレのあるストレートには通じなかった。

東海大学は明日、東都の覇者・東洋大学との決勝戦に臨む。しかし、さすがに相手が東洋となると“キツい”のではないか。菅野の連投は厳しい上、東洋には1日休んだ本格左腕・藤岡貴裕が控えている。共に来年のドラフト1位が確実視される絶対的な3年生エースである。

東都の強さが、鎬を削る入れ替え戦にあるのは野球界で広く知られている。昨秋の明治神宮野球大会で日本一になった東都の立正大学は今週、入れ替え戦で青山学院大学に敗れ、2部に転落した。

立正大学は「日本一」の立役者で絶対的なエースである南昌輝投手を擁しているが、それでも日本一から、いきなり「2部落ち」なのである。これが東都大学というリーグの怖いところだ。

明日の決勝戦、順当なら東都の覇者・東洋大学が一枚上だと見る。さて、どうなるか。

カテゴリ: サッカー, 野球

どこか似ている「鳩山さん」と「岡田さん」

2010.05.29

鳩山由紀夫首相とサッカーの岡田武史監督がどこか似ている。

約束も守れないようなことを平気で言ってしまうことを、若者は今、「ハトる」と表現するそうだ。それなら、日韓サッカーの後、犬飼基昭会長に“進退伺”を申し入れたサッカーの岡田監督を指して、「オカる」という言葉も結構はやるに違いない。

言うまでもなく、他人に責任を転嫁し、途中で物事をほっぽり出そうとする意味である。日韓サッカーで0―2で惨敗した後、岡田さんは犬飼会長に責任をかぶせ、自らの進退伺を出したかと思うと、翌日は一転、「あれは冗談でした」と言ってサッカーファンを唖然とさせた。

しかし、ここで本人の申し出通り、岡田氏を辞任させなかった日本サッカー協会の責任は重い。岡田監督の下では、チームの気持ちはバラバラで、モチベーションが勝利への最高の鍵を握る「サッカー」という競技において、日本の惨敗は見えているからだ。

「(普天間基地は)最低でも県外」と言ってのけた鳩山さんと、W杯で、「目標はベスト4」と語った岡田監督。手腕も、哲学もない、二人のリーダーが“時”を同じうして、国民の総スカンを食らっているのも何かの因縁ではないだろうか。

さらには、鳩山さんを総理の座をつかせたのが小沢一郎氏なら、岡田さんを日本代表チームの監督にしたのは、かの川淵三郎・元チェアマンだ。その世界での最高権力者が「イエスマン」であることを理由に、二人を代表ポストにつかせたのである。しかし、結果は惨めなものだった。

もともと手腕も何もないのに日本代表監督となった岡田さんは、12年前のフランスでのワールドカップで、(全盛時代に近い)カズを外し、「城のワントップで戦う」という作戦を立てた人物だ。以来、サッカーファンは岡田氏のことを認めていない。城のワントップで戦ったW杯の失敗を認めず、それを今に至るまで総括もしていないからである。

けじめなき国・ニッポン。「ハトる」の鳩山さん、「オカる」の岡田さん。いずれにしてもこれほど情けない姿を晒すリーダーに「日本を託す」私たちは、みじめこの上ない。

カテゴリ: サッカー, 政治

メキシコ戦士と岡田ジャパンの違い

2010.04.09

月刊誌「新潮45」に連載している「スポーツドキュメント“あの一瞬”」の最終回を今朝方、出稿した。

最終回のテーマは、サッカーである。前編、後編に分けて、メキシコ五輪での日本チームの奇跡(銅メダル)がなぜ起こったのか、描かせてもらった。

この取材で、疲労困憊の中、日本チームがあそこまでなぜ頑張れたのか、おぼろげながらわかってきた。

死力を尽くした選手たちは、自分たちを支えてくれたファン、なかでも「子供たち」に「ぶざまな姿は見せられない」と思い、ピッチに立ちつづけていた。

メキシコ五輪出場を決めたアジア予選最終日の時のビクトリー・ラン――グラウンドになだれ込んで一緒に走り、共に胴上げをしてくれた子供たちのために選手たちは「戦い抜いた」のである。

折しも岡田ジャパンの不甲斐な戦いぶりに日本中で非難が高まっている。セルビア相手に0対3の完敗。選手の気持ちもバラバラ、戦略もバラバラ、これほどチームを崩壊させて「勝ち抜ける」ほどW杯は甘くない。

98年のフランスでのW杯。三浦カズをメンバーから外し、城のワントップで大会に臨むという「岡田采配」は、サッカーファンを絶句させたものだ。成田に帰国の際、城に対してサッカーファンから“水”が掛けられたことを思い出す。

それほどの手腕のなさを発揮した岡田監督をオシムの代わりに再び抜擢した早稲田の先輩、川淵氏は、今の日本代表の状態をどう見ているのだろうか。

「岡田ジャパン」となって以降、サッカー雑誌の販売部数は激減し、テレビの視聴率も真っ逆さまに落ちてしまった。サッカーファンには、岡田監督誕生の時点で、今日の事態はとうに予想がついていたのである。

当然のことが当然のごとく起こっている現状。手腕も素地もない人間に一国の代表監督を任せて雪崩のごとき“サッカー離れ”を引き起こした責任は、かぎりなく重い。

カテゴリ: サッカー

日本サッカーが最も輝いた瞬間

2010.03.05

今日は、サッカー界の重鎮・岡野俊一郎氏とお会いした。とても78歳とは思えない若々しさで、1960年代の日本のサッカーの秘話をいろいろと教えていただいた。

1968年、奇跡の銅メダルをとった日本代表チーム。日本サッカーが最も輝いた瞬間を、岡野氏独特の語り口で再現していただいた。

釜本邦茂、杉山隆一、横山謙三、小城得達の各氏と、今日の岡野氏。メキシコ戦士たちが、なぜあの奇跡を成し遂げることができたのか。だんだんとわかって来た。

日本人が限りなく強靭で、真摯だったあの時代でなければ、やはり奇跡は起こらなかった。感動のノンフィクションは、近く発表したい。

夜は、知人の傘寿(80歳)のお祝いのパーティーに出席した。会場ですっかりご無沙汰していた知人とも再会。杯を傾けている内に時が経つのを忘れてしまった。

明日は静岡での講演。テーマは、「伝説の打撃コーチ・高畠導宏を語る」だ。ここのところ司法や歴史関係の講演が多かったので、久しぶりのテーマで嬉しい。講演というより、できるだけディスカッションを楽しみたい。

カテゴリ: サッカー, 随感

岡田ジャパンの前途

2010.02.20

昨日、サッカーの釜本邦茂さんとお会いし、2時間半にわたって取材をさせてもらった。「奇跡」と呼ばれたメキシコ五輪の銅メダルのお話を聞くためである。先日の杉山隆一さんに次いで、奥深い話を数多く聞かせていただいた。

地元メキシコを敵にまわして、死力を尽くして闘い抜き、試合後、宿舎に帰った選手たちがそのまま泥のように眠りこんだ話は有名だ。釜本さんの話を聞きながら、なぜそこまでチームが一丸となれたのか、納得するエピソードがいくつもあった。

あの大会での予選リーグ一回戦「対ナイジェリア戦」の釜本選手の40㍍シュートは、いまも伝説だ。ハーフラインから少し入ったところから蹴ったあのダイナマイトシュートは、世界のサッカージャーナリズムの度肝を抜いた。

だが、それから40年以上を経た現在も、彼を上まわるフォワードが出て来ない現実は何を物語っているのか。得点パターンすら存在しない今の岡田ジャパンについては何をかいわんやだが、彼らメキシコ戦士たちの遺産や教訓は、サッカー界に何も残っていないことを感じる。

暴君とも、独裁者とも称される人に牛耳られたサッカー界の現状を、熱狂的なサッカーファンはよく知っている。今年のワールドカップで、彼らの怒りがまた爆発するに違いない。

視聴率もサッカー関係の雑誌の売り上げも、監督がオシムから岡田に変わった途端、急降下したのは周知の通りだ。ファンにそっぽを向かれ、サッカー界は、またかつての長い長い低迷のトンネルに入っていくのだろうか。

バンクーバー五輪が終われば、国民の関心は、「野球」と「サッカー」に移っていくだろう。東アジアで3位にしかなれないチームが、「W杯でベスト4」を広言する指揮官のもとで、どんな戦いを展開するのか。

サッカー協会の犬飼会長は、東アジア選手権の表彰式で整列さえできなかった日本代表チームに怒りのコメントを発していたが、あらゆる面で今の岡田ジャパンに期待するのは難しい。

カテゴリ: サッカー

出でよ、救世主

2010.02.15

今日は、静岡の掛川まで行って来た。サッカーの杉山隆一氏にお会いするためである。ご存じ、メキシコ五輪栄光の銅メダリストである。

杉山選手といえば、左サイドから驚異的なスピードで敵ディフェンスを置き去りにする勇姿が思い浮かぶ。

左サイドからの強烈なシュートと、あるいはセンターフォワード釜本邦茂への正確無比なパスは、世界のサッカー関係者を唸らせた。大会7得点で圧倒的な五輪得点王となった釜本を支えた杉山の存在は、往年のサッカーファンには懐かしい。

今日は、スポーツドキュメントの取材で杉山氏にお会いしたが、昨夜、日本代表は日韓戦で1対3の惨敗を喫したばかり。W杯まで「あと4か月」というのに、得点能力が決定的に欠落した代表チームの実力に、二人とも出て来るのは溜息ばかりだった。

かつて五輪で銅メダルを獲得したチームのハードな練習と、それぞれのメンバーたちの凄まじい闘志を聞くにつけ、今の岡田ジャパンの情けなさが際立ってくる。

あの時のデットマール・クラマー氏のような人柄、識見、技術論、戦略……すべてに秀でた指導者、コーチは現われないものか。

このままではW杯の惨敗は見えている。得点する選手も、いや、そのためのフォーメーションさえも作れないのだから、結果は火を見るより明らかだろう。だが、サッカー界に自浄能力は期待できそうもない。

杉山氏は、「サッカーで最も重要なのは、リズムと流れだ」と語った。その両方が欠如した代表チームを、わずか4か月でどう改革すればいいのか。

出でよ、救世主。サッカー界を救え。

カテゴリ: サッカー

最新のエントリー

カテゴリー

アーカイブ